2025/12/02 16:26

やらなきゃいけないけど
やりたくない気持ちによりそう絵本
「ほら、できた できなかったことができるようになる えほん」

「やらなきゃ いけないけど
 やりたくないことって あるよね」

この絵本は、そんな一文からはじまります。

おかたづけ、ようちえんのじゅんび、おふろのじかん。
子どもたちが毎日の生活の中で
「めんどうくさい」「つまんない」と感じてしまう場面が、
ていねいに描かれています。


「やりたくない」とき、からだはどうなる?

本の前半では、

・やりたくないときのからだ
・やってみたいときのからだ

のちがいに目を向けます。

うつむいたり、からだがぎゅっとかたくなったり、
ふにゃっとちからがぬけてしまったり。

一方で、「やってみたい」と思ったときのからだは、
かるくなって、うごきたくてうずうずしてきます。

子どもにとっては当たり前の感覚ですが、
言葉と絵であらためて見せてもらうことで、
「いま、わたしはやりたくないゾーンにいるな」
と、自分で気づけるきっかけになります。

ワクワクゾーンに入るための合図
「そうぞうしてごらん」

では、「やりたくない」から抜け出すにはどうしたらいいのでしょうか。

絵本が教えてくれる合図は、とてもシンプルです。

「そうぞうしてごらん」

やっているじぶんを思い浮かべると、
からだがむくむくうごきだして、
たのしい気持ちでいっぱいになってくる。

その流れで、
つぎのページからは

・おかたづけが できるように なりたい
・みんなのまえで はなせるように なりたい
・じかんどおりに うごけるように なりたい

など、さまざまな「やってみたい」を
ごっこ遊びの形で体験していきます。


中身は、こんな楽しみ方ができます

おかたづけができるようになりたい
 自分のおみせやはくぶつかんをつくるつもりで、
 おもちゃや本をきれいにならべていきます。

じかんどおりに動けるようになりたい
 電車の運転士さん、バスガイドさん、
 サッカーの審判など「時間をまもる人」になってみます。

みんなのまえで話せるようになりたい
 アイドルやアナウンサーになりきって、
 ひとまえでどうどうと話す自分を想像します。
どのページも、「やりなさい」と教えるのではなく、
子ども自身が「その人になってみたい」と思えるような
遊びに置きかえているのが大きな特徴です。


親子で読むときのポイント

・「やりたくないことってあるよね」とまず気持ちに寄りそう

・絵本の中の子と同じように、からだの様子をまねしてみる
 「いまの顔、やりたくない顔だね」
 「ワクワクゾーンのポーズしてみようか」など

・読み終わったあと、きょう一日をふり返って
 「どんなときにワクワクゾーンに入れたかな」
 と話してみる

「気持ちの観察」と「ごっこ遊び」を通して、
やる気スイッチの入れ方を、親子で一緒に見つけていける一冊です。


おわりに

やらなきゃいけないことは、この先もずっと続きます。
だからこそ、「やりたくない気持ち」を否定せずに、
そこからワクワクゾーンへ移動する練習が大切だと考えています。

「ほら、できた できなかったことができるようになる えほん」が、
お子さまの「やりたくない」と向き合う時間を、
少しでも楽しくしてくれたらうれしいです。

===ご購入について===



著者 菅原洋平さんの5万部のヒット作

『10歳から育てるすぐやる行動力』